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写真家 岡田敦 | Okada Atsushi

I kiss the world by taking the photograph

■ 神田日勝記念美術館 開館30周年記念展Ⅱ 神田日勝×岡田敦 幻の馬

幻の馬 神田日勝 岡田敦


8月11日から北海道の鹿追町にある神田日勝記念美術館で展覧会をします。

北海道を代表する画家・神田日勝(1937-1970)。僕が初めて日勝(にっしょう)の絵を眼にしたのは小学生のときでした。場所は家族で行った北海道立近代美術館だったと思います。

新聞紙を壁一面に貼りつくした狭い部屋の中で、浅黒い顔をした大人の男性がひざを抱えて座っている。その絵の中にたたずむ異様な雰囲気の人物と眼が合ったとき、僕は初めて“大人になること”を“怖い”と感じました。

「室内風景」と名付けられたその作品。そして「牛」や「死馬」といった、亡くなった家畜をモチーフとした絵を日勝はどうして描いたのか。あるいは描かざるをえなかったのか。子どもの頃にはその理由など分かりませんでしたが、大人になり、人を撮ること、ユルリ島の馬と向き合うことを通じて、いまは日勝の気持ちが分かるような気がします。

鹿追の地で馬耕に勤しみながら日勝が絵を描いていた1950年代、60年代。それは根室沖にあるユルリ島で人と馬とがともに生きていた時代と重なります。

いまから50年、あるいは60年以上も前に日勝の手によって永遠の命を吹き込まれた鹿追の馬。その時代を人とともに生きたユルリの馬の血脈を受け継ぐ最後の末裔。閉ざされた空間から外へ出ることのなかった「馬」たちが、鹿追の地で「邂逅」します。馬たちの呼応を観に、ぜひ美術館にいらしてください。


岡田 敦


幻の馬 神田日勝 岡田敦


神田日勝記念美術館
開館30周年記念展Ⅱ


神田日勝×岡田敦 幻の馬
2023年8月11日~10月28日



《オープニング・トーク》
日時:8月11日(金・祝) 14:00~14:40
定員:40名程度
申込:TELにて申込(0156-66-1555)
申込期間:7月20日(木)~8月6日(日) ※開館時間内にお申込ください
参加無料(要観覧券)

《第31回馬耕忌記念講演》
「“ユルリ島の馬”と“未完の馬”」
日時:8月27日(日) 14:00~15:30
定員:150名程度
参加無料(要申込)
※申込方法は第31回馬耕忌のチラシおよび美術館HPにてご案内します



神田日勝
1937年東京生まれ。終戦直前の7歳のときに一家で北海道の鹿追に入植する。農業をするかたわら独学で油絵をはじめ、北海道を代表する画家として評価を得つつも、32歳の若さで夭逝した。NHK連続テレビ小説「なつぞら」(2019)に登場した山田天陽のモチーフとなった画家。

岡田敦
1979年北海道生まれ。2008年に“写真界の芥川賞”とも称される木村伊兵衛写真賞を受賞。2011年に初めてユルリ島に渡島し、同島での作品制作を開始する。2023年にユルリ島での10年余りにわたる活動の記録をまとめた書籍『エピタフ 幻の島、ユルリの光跡』を発表。


神田日勝記念美術館
北海道河東郡鹿追町東町3丁目2
開館時間: 10:00~17:00
TEL: 0156-66-1555
http://kandanissho.com


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  1. 2023/07/04(火) 18:00:00|
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