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『読売新聞』2016年12月08日

ドブネズミ根絶可能性 根室ユルリ、モユルリ島

環境省駆除  海鳥の数回復傾向

 根室市のユルリ、モユルリの両島で、島内の生態系に悪影響を与えるとされた外来種のドブネズミが、環境省駆除の取り組みにより、根絶された可能性が高いことが分かった。両島は無人島で、希少海鳥の繁殖地。一部の海鳥の確認数が回復傾向にあるなど、駆除の効果と見られる兆候もあるという。同省釧路自然環境事務所は、再侵入防止に向けて観測を継続することにしている。

 根室半島の付け根の太平洋沖に並ぶ両島は、北方領土を除くと、国内ではほとんど見られなくなったエトピリカや、ケイマフリなどの海鳥の一大繁殖地だったが、その数は大きく減った。現在では、エトピリカの繁殖数は10つがい程度と推測されている。

 海鳥の繁殖数が減った原因の一つに、かつては島内にいなかったドブネズミの侵入、定着が挙げられた。侵入した経路は分かっていないが、駆除の取り組みに着手する前の2013年7~8月に行った調査では、両島でのドブネズミの生息密度がかなり高くなっており、胃の内容物から鳥類を食べていることも分かった。

 駆除の作業を行ったのは同年10~11月で、殺鼠剤を空中から複数回に分けて散布した。14年度から駆除後の生息状況を観測し、その結果、16年度まで3年連続でドブネズミの個体が確認されなかった。このため、同省では根絶の可能性が高いとの判断を下した。殺鼠剤によるほかの動植物への影響は見られないという。

 駆除の効果については、13年度に114羽だったケイマフリの確認数が200羽前後に増え、回復傾向が認められた。一方、エトピリカは引き続き減少傾向にあり、こちらはドブネズミ以外の要因が考えられるとしている。

 これらの結果は、11月14日のエトピリカ保護増殖等検討会で報告された。検討委員の小城春雄・北海道大名誉教授は「駆除が成功したとすれば、喜ばしいことだ。失敗(再侵入)しても繰り返すことが重要だ」と話していた。
 
 
  1. 2017/04/03(月) 00:00:00|
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