写真家 岡田敦 - Office Okada | Official Blog

I kiss the world by taking the photograph

■ 『毎日新聞』2017年4月3日掲載

「馬はなぜ死んだのか」

 根室半島沖の無人島・ユルリ島で野生化した馬の撮影を続ける写真家、岡田敦さん(37)の講演を聞いた。

 かつてはコンブを運んでいた馬だが、島が干場として使われなくなるとお役ご免となり、そのまま島に残された。岡田さんは「馬が生きた証しを残すため自分が記録を取っておく必要がある」と2011年から年2回、東京から撮影に通う。

 11年に12頭いた馬は2年間で10頭に漸減した。その後、環境省は島で大発生していたドブネズミ根絶のため13年秋、大量の殺そ剤を空中散布した。

 「(馬は)なだらかに減っていたのに、殺そ剤がまかれて半年で10頭から5頭に減りました」。事実を淡々と語る岡田さん。「素人なので原因を突き止めることはできませんでした」。そう言って無念の表情を見せた。

 1ヘクタール当たり65キロもまかれた殺そ剤。ネズミ以外の哺乳類への影響は限定的とされ「影響を把握した上でまいた」と環境省は言う。一方で馬主は「馬を1カ所に集めてくれ」と事前に申し出があったことを認めた。

 馬の死因は調べられなかった。殺そ剤散布と馬の死との因果関係は、今も分からない。

【本間浩昭】
https://mainichi.jp/articles/20170403/ddl/k01/070/095000c
 
 
  1. 2017/04/05(水) 00:00:00|
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