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写真家 岡田敦 - Office Okada | Official Blog

I kiss the world by taking the photograph

■ 『プレス空知』『北海道通信』

■ 『プレス空知』2010年8月18日(水)

新しい価値観を世の中に提示することが大事
木村伊兵衛写真賞の写真家・岡田敦さん


写真界の芥川賞といわれる第33回木村伊兵衛写真賞を受賞した、北海道出身で新進気鋭の写真家岡田敦さん(31)が11日、岩見沢東高で講演した。同校写真部主催で、岩見沢西高写真部の生徒らが参加。岡田さんを囲んで受賞作品などをスライドで見ながらプロ写真家の活動に触れた。

同賞受賞の写真集『I am』(赤々舎)は、リストカット(自傷行為)を繰り返す若者のもろさと危うさに迫ったポートレート。岡田さんは「この作品を文化としてオープンにできない時代だったので、写真集はもちろん展示もできない状態が2年続いた」という。

「アーティストの仕事は新しい価値観などを世の中に提示することが大事。受け入れやすいもの、評価されやすいものだけをつくるのではなく、最初は批判されたり、こんなもの出しちゃだめだといわれるものを作りながら、新しいものの見方や価値観などを築いていくことを感じて育ってくれたらと思う」

岡田さんの写真集『I am』を最初に取り上げたのは韓国の海外メディアで、作品が国内で展示できたのは木村伊兵衛写真賞を受賞した後だった。「作品が公の場に出る時代が来たということで、作家としては作品を知ってもらえることはうれしいけれども、それは世の中が平和になっている証しではないので、自分の作品だが複雑な思いがする」と話した。

岡田さんは現在、アップル社の多機能情報末端「iPad」向けの写真集『ataraxia(アタラクシア)』(青幻舎)を再編集した専用アプリ(600円)、「iPhone」用(450円)を販売するなど、新しい写真集を手がけている。

タイトルのアタラクシアは、心が平穏な状態という意味で、物質や肉体で満たされる幸せではなく、心が穏やかで幸せな状態。音楽も付いており、「聖書や賛美歌の世界に近づけたら」と岡田さん。「20代の時は人が目を背けたくなるような作品を作っていた。それは作家としてそうしなければいけないと思っていたので、あえてそうしてきたが、10年続けてきて、自分の作品をずっと見てくれてきた読者の人たちの救いになるような作品を作りたかった」として、今後の写真活動については「30代前半に、光や祈りが伝わる作品を作りたい」と話していた。

岡田さんは稚内生まれ、大阪芸術大学芸術学部写真学科卒業、東京工芸大学大学院修了、芸術学博士。この日は帰省を機会に生徒らと交流の場が持たれた。

テーマの決め方について生徒らの質問に答えて、岡田さんは「若い時はあまりテーマを絞らないでたくさん撮った方がいい。テーマを決めるとそれ以上のものが作れない。僕は20歳から写真をはじめたので、10代の時の作品がない。みなさんは今の自分の写真をたくさん残しておくことが今後自分の財産になると思う」とアドバイスしていた。




■ 『北海道通信』2010年8月16日(月)

木村伊兵衛賞受賞・岡田氏
写真家の仕事など紹介


岩見沢東高校は11日、写真部講演会「木村伊兵衛写真賞作家を囲む会」を同校で開催した。講師に岡田敦氏を迎え写真家の仕事内容や作品を紹介。同校の写真部、美術部、岩見沢西高校の写真部の生徒が参加し、芸術を生む心の感性を養った。

岡田氏は1979年生まれ、札幌市出身。2003年大阪芸術大学芸術学部写真学科卒業後、2008年東京工芸大学大学院へ進んだ。2002年に富士フォトサロン新人賞、2008年に第33回木村伊兵衛写真賞を受賞。『I am』『ataraxia』などの写真集を発表してきた。(略)

第33回木村伊兵衛写真賞に選ばれた写真からなる『I am』ではリストカットをした若者を紹介。様々な反響があったことについて、「アーティストの仕事は新しい価値観や道徳を世の中に提起していくことが大切。評価されやすいもの、受け入れられるものばかりを扱っていてはいけないと思う」と持論を述べた。

また、写真作品を紹介しながら写真家を目指したころの不安な気持ちについても語った。

講演後は、生徒の写真に対して具体的にアドバイスしていた。

岡田氏は「自分の可能性を信じて夢に向かっていってほしい」と期待。

岩見沢東高校写真部顧問の朝田憲介教諭は「本物にふれることが大切。将来の夢の現実に向けて大きな刺激になったと思う」と話していた。



  1. 2010/08/18(水) 00:00:01|
  2. 写真集「I am」関連